HOME | 特集自治会福祉ネットワークみんなの広場便利帳サイトマップ
町自連研修会に参加して(一般投稿
 平成23年2月22日(火)、八王子市のいちょうホールで町自連(八王子市町会自治会連合会)研修会が開催されました。一参加者として、個人的な感想を記します。
内容は  ・ 事例発表とパネルディスカッション
       
 (実際には時間の都合だと思いますがパネルディスカッションは無かった)
       ・ テーマ 「高齢者の知恵と元気で地域の活性化を進めよう」
       ・ コーディネーター  渡戸一郎  明星大学教授
       ・ パネリスト(事例発表団体)
       ・ 来場者からの質疑と応答
事例発表は次の5件です。
①大山自治会(立川市) 会長 佐藤良子
  緊急時に備え住民登録を義務化して自治会への加入率100%を達成、
  「一人一役(見守り)」とサポーター制度を活かした「全世帯の役割
  分担」で「孤独死ゼロ」達成して7年目となる。
②唐松町会(八王子市)町会副会長・NPO法人からまつ事務局長 高瀬邦夫
  長年町会活動として進めていた「学童クラブ」が指定管理者制度となるため
  「NPO法人からまつ」を設立して公設民営の学童クラブ運営を始めた。
  更に、「高齢者への配食活動」も開始している。
③めじろ台一丁目町会(八王子市) 会長 五十野惇
  めじろ台一丁目~四丁目には4町会があり、お祭り等は4町会が合同で
  開催している。高齢化が進む中、町会メンバーで出来ない部分を、地域内の
  NPO法人「めじろ台安心ネット」「むつみクラブ」等に、手伝ってもらっている。
④館ヶ丘自治会(八王子市) 会長 中村 昊
  UR団地(元公団住宅)は4街区で構成されているが、自治会が紆余曲折の
  中で軌道に乗らず、設立・意見の不一致から来る活動の停滞・解散自然
  消滅?を繰り返した。その後「高齢化」「孤独死」問題から組織の必要性を
  感じて、今年住民に呼びかけて自治会を再結成した。
⑤片倉台自治会(八王子市) 福祉ネットワーク事務局長 大森眞知子
  自治会の特別組織として「片倉台福祉ネット」を立上げた。
  コーディネーターを配備して交代で受付対応し、登録ボランティアが薬取り・
  買物・庭木の水やり・草取り等、利用者の要望をかなえてあげる活動を実施。
 
       


 短時間で盛り沢山の事例発表であった。当初はこれを特集として紹介しようと思ったが、それには更なる取材をしないと、事実を間違える恐れがあるので、単なる一参加者としての感想とした。
 事例発表を聞いて、各自治会とも、私が所属している片倉台自治会と大同小異だなと思った。皆さんとても熱心にやっている、実施内容もほとんど同じという意味です。見掛け上の違いは、それぞれの立地条件、おいたち、人材の集まり具合などによるものです。従って、簡単にどこかと同じようなことをするといっても、立地条件を整備してからでなければ、効果が薄い気がします。また立地条件には、人為的に変えれるものと、変えれないもの(戸建か集合か、持家か賃貸か、1世代か2世代同居かなど)があることも解かりました。共通事項、キーワードは熱意でした。研修会に参加されている方々の並々ならぬ熱意には感心しました。また私が所属している片倉台自治会も福祉ネットワークも「大したものだ。よくやっているな。」と改めて感じました。
 ひとつ参考になったのは、NPOです。私たちの地区で、今より深みのある活動をしようとした時、自治会形態、単なる任意のボランティア形態では限界がありそうです。NPO形態ならそれをカバー出来そうです。私たちの地区の最近のリタイア組には、そのあたりに詳しい人もいると思います。そういう人でボランティア精神に富んだ人に、住んでいる地区に直結する活動を期待したいところです。広域で活躍している人、他地区で活躍している人に、Uターンをお願いしたいものです。
 研修会は全体としてなかなか有意義なものでした。ただひとつだけ残念なことがありました。質疑応答で、「孤独死がゼロとは? 」の質問に、「孤独死の定義をご存知ですか。24時間以内に見つければ孤独死ではないのですよ。私たちの会では24時間以内に見つ ける体制が出来ています。」との回答でした。
 そろそろ、「ボケ」とか「寝たきり」とか「孤独死」などを自分自身のこととして心配し始めている私にとっては「ドキッ」とする回答でした。それはそうだろうが、何と冷たい回答なんだろうと思いました。そもそも、人が「生」を終えるにあたっては、自分の人生に満足してあるいは納得して、その事実を受け容れ、その時を迎えることが出来るかどうかが、本人にとっての一番大きな問題なのです。「孤独でさびしい人生だったなあ」と思っている人がいたら、周りの人は、その人にどうしてあげればいいのだろうか、どういうことが出来るのだろうか、ということを考え、話し合うのが「この集まりの目的のひとつ」だったのではと思います。特に今回のように出席者のかなりが高齢者の場合には慎重を期し、思いやりのある回答であってほしかったと思います。このような回答があるのは、別テーマの集まりでのケースだと思います。コーディネーターから「遠慮しがちなソーシャルキャピタル」の紹介がありました。「私が私が」という自己主張型の福祉活動より、「私でよろしければ・・・」という遠慮しがちな、しかし真のボランティア精神に富んだ福祉活動が、日本には合っているのではないか、という主旨のようですが、納得できるような気がします。  
                                       以 上

 
ページのトップへもどる
更新日:2011年2月25日
Copyright ©片倉台ホームページ委員会 All Rights Reserved.